~成功のカギはエリア選定にあり~
はじめに
札幌市で民泊(住宅宿泊事業)を始めたいと考えている方が、まず直面するのは「どこで営業できるのか」という問題です。法律上は住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)に基づき届け出を行えば運営可能ですが、実際には北海道条例や札幌市独自の規制、用途地域の制限が大きく関わります。本記事では、民泊を始める上で欠かせない「エリア制限」に焦点を当て、行政書士の視点から成功のためのポイントを解説します。
1.北海道条例による民泊の区域制限
北海道では、住宅宿泊事業法第18条に基づき、区域や期間を制限できる条例が制定されています。特に以下のようなケースでは民泊が制限されます。
小中学校の出入口周囲100m以内
住居専用地域など、一部の用途地域
地域の生活環境を著しく損なう恐れがある場合
詳細は北海道庁の公式サイトで確認できます。
👉 北海道庁:住宅宿泊事業(民泊)に関する情報
このため、民泊を検討する際は、候補物件が条例で制限されていないかを事前に調べることが必須です。
2.用途地域と民泊の関係
民泊は「宿泊業」として扱われるため、物件が所在する用途地域によっては営業できないケースがあります。
特に「第一種・第二種低層住居専用地域」などは制限が厳しく、許可が下りにくいのが現状です。
民泊を始める前に都市計画図で用途地域を確認し、そもそもそのエリアで民泊が可能かを調べることが重要です。
3.札幌市の民泊相談窓口を活用
札幌市には、民泊に関する相談や苦情通報を受け付ける「民泊総合窓口」が設置されています。届出やルールに関する疑問があれば、ここで確認するのがおすすめです。
👉 札幌市:民泊総合窓口
この窓口を通じて、営業開始前の相談や、近隣住民とのトラブル防止に役立つ情報を得ることができます。
4.成功のためのエリア選定ポイント
民泊経営を軌道に乗せるためには、単に「届け出ができる」だけでなく、以下の観点からエリアを選定することが成功のカギとなります。
学校周辺や住居専用地域は避ける:条例や住民感情により制限・苦情リスクが高い
交通利便性の高いエリアを選ぶ:観光客に選ばれやすい
ホテル供給が少ない地域を狙う:競争が少なく稼働率を確保しやすい
近隣対応を想定した物件を選ぶ:防音・管理体制を整えやすい建物を重視
5.行政書士ができるサポート
札幌市で民泊を始めたい方に対して、行政書士は次のような支援が可能です。
物件所在地の区域規制・用途地域の調査
届出書類作成・申請手続きの代行
消防法・建築基準法との適合性確認
住民説明資料やハウスルールの作成支援
トラブル防止のための契約・規約作成
まとめ
札幌市で民泊を始めるには、物件選びの段階で条例・用途地域の制限を正しく把握することが最も重要です。営業可能なエリアを誤ると、届出が受理されないだけでなく、トラブルの原因にもなります。
厚別区を拠点とする当事務所では、札幌市の地域事情を踏まえた民泊手続きをトータルでサポートしております。民泊を始めたい方は、まずはお気軽にご相談ください。
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