賃貸住宅でいきなり届く「家賃改定通知」。
近年、札幌市でも物価上昇・光熱費高騰・修繕費の増加などが背景に、家賃値上げに関する相談が増えています。

しかし、家賃値上げは 貸主が自由に決めて一方的に押し通せるものではありません。
逆に、借主側も「拒否すれば絶対に避けられる」というわけでもありません。

今回は、家賃値上げをめぐる典型的なトラブルと、貸主・借主の双方が取るべき対応策をわかりやすく整理します。

1|札幌で増えている家賃値上げトラブルの主なケース
① 理由の説明がないまま値上げ通知が届く

例:
「来月から家賃8,000円アップします」など、根拠を示さず一方的に通知。

【問題点】
▶ 賃貸借契約の相当性を欠く可能性
▶ 説明不足はトラブルの温床

② 値上げ幅が相場と乖離している

例:
厚別区の一般的なワンルーム(相場4.5万)を5.5万へ引き上げなど。

【問題点】
▶ 市場相場より大幅に高い提示は認められにくい
▶ 適正な家賃比較が必要

③ 更新時期以外の突然の値上げ要求

本来、家賃改定は更新タイミングが一般。
中途での要求は「特段の事情」が必要。

【問題点】
▶ 特段の理由がなければ借主は拒否できる
▶ 逆に大規模修繕など「合理的理由」があれば協議対象

④ 値上げを拒否したら“退去を迫られる”

例:
「じゃあ更新しません。出て行ってください」

【問題点】
▶ 賃貸借契約の正当事由(借地借家法)が必要
▶ 値上げ拒否=即退去は認められないケースが多い

2|家賃値上げの「正当な理由」とは?

借地借家法では、以下の要素を総合判断します:

建物の固定資産税・維持費の大幅上昇

周辺家賃相場との乖離

建物の大規模修繕の必要性

経済事情の変動(物価高騰など)

つまり、「家主の一存」ではなく 客観的根拠が必要 です。

3|家主がすべき“正しい”家賃交渉の手順
① 根拠資料の提示

・周辺相場の資料(レインズ、ポータルサイト)
・修繕費見積
・税負担増の証明

② 3〜6か月以上前の通知

突然の値上げはトラブルの原因。

③ 書面での協議記録化

後日の紛争予防のため、合意内容は「合意書」にするのが理想。

4|借主が取れる対応策
① 値上げ理由の確認を求める

「今回の改定の理由と根拠をご提示いただけますか」でOK。

② 周辺家賃と比較

自分の住むエリアの査定を取り、妥当性を確認。

③ 一部値上げ、段階的値上げを提案

双方が折り合えるケースが多いです。

④ 行政書士等の専門家へ相談

通知文や賃貸契約書のチェックは専門家が得意分野です。

5|行政書士にできるサポート(貸主・借主どちらも可)

家賃値上げ通知文の作成

合意書の作成

周辺相場調査(簡易レポート)

借主・貸主間の交渉アドバイス

契約書のリスクチェック

トラブル発生後の文書作成(内容証明など)

厚別区周辺の賃貸市場に精通しているため、地域相場を踏まえたアドバイスが可能です。

まとめ|家賃値上げトラブルは“対話不足”が最大の原因

札幌市でも相談が増えている家賃改定トラブル。
しかし多くは、
「理由の説明不足」
「通知方法の不備」
「相場とのズレ」
といったコミュニケーション不足から発生しています。

行政書士は、
感情的な対立を避け、公平で冷静な文書と手続きで橋渡しする専門家 です。

家賃改定でお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
厚別区密着で、実務経験にもとづき丁寧にサポートいたします。