相続は、人生で何度も経験するものではありません。
そのため、多くの方が「知らずにやってしまったこと」が原因で、
後から大きなトラブルや後悔につながっています。

この記事では、札幌市で相続相談を受けてきた実務経験をもとに、
相続のときにやってはいけない代表的なNG行動を解説します。

NG① 何も決めないまま放置する

よくあるケース

  • 「忙しいから落ち着いてから考えよう」
  • 「兄弟が集まれるタイミングがなく、そのまま…」

相続は、時間が解決してくれることはほとんどありません。
放置すると、

  • 相続人の一人が亡くなり、さらに相続が発生
  • 不動産が空き家になり、管理や近隣問題が発生
  • 書類や通帳が見つからなくなる

といった形で、状況が悪化するケースが多いのが実情です。

👉 まずは「整理する」ことが最優先です。


NG② とりあえず共有名義にする

「平等だから」という理由で、不動産を共有名義にするのは、
相続で最も多い失敗の一つです。

起こりやすい問題

  • 売却・賃貸に全員の同意が必要
  • 修繕や解体の判断が進まない
  • 次の相続で権利関係がさらに複雑化

札幌市では、
✔ 冬季の除雪・管理負担
✔ 築年数の古い住宅

が重なり、共有名義の不動産が「動かせない負動産」になる例も珍しくありません。

👉 共有は“解決”ではなく“先送り”であることが多いのです。


NG③ ネットのひな型だけで書類を作る

インターネットには、
遺産分割協議書のひな型が数多く掲載されています。

しかし、

  • 家族構成
  • 財産内容
  • 将来の売却・管理予定

は一人ひとり異なります。

ひな型をそのまま使うことで、

  • 文言不足で金融機関が受理しない
  • 将来のトラブルを防げない
  • 書き直しが必要になる

といったケースが実務では多く見られます。


NG④ 相続放棄を自己判断で進める

「借金がありそうだから放棄した方がいい」
と自己判断で動くのも危険です。

注意点

  • 相続放棄は原則3か月以内
  • 一部でも財産を使うと放棄できない可能性
  • 放棄すると撤回できない

特に不動産がある場合、
本当に放棄すべきかは慎重な判断が必要です。

👉 判断前の相談が重要です。


NG⑤ 専門家に相談せず家族だけで抱え込む

「家のことだから外に相談しづらい」
と考える方も多いですが、
それが結果的に家族関係を悪化させてしまうこともあります。

行政書士は、

  • 感情の整理
  • 手続きの整理
  • 書面による可視化

を行う、中立的な第三者です。

「争う前」に相談することで、
防げる問題は数多くあります。


相続で後悔しないために

相続でのNG行動は、
ほとんどが「知らなかった」「相談しなかった」ことが原因です。

逆に言えば、
早めに正しい情報を得て、整理するだけで回避できることばかりです。


札幌で相続にお悩みの方へ

当事務所では、

  • 相続手続き全体の整理
  • 遺産分割協議書作成
  • 不動産を含む相続の実務サポート

を行っています。

「これってやってしまって大丈夫?」
そんな段階でのご相談も歓迎しています。

まずはお気軽にご相談ください。


専門家への取次・連携フロー(当事務所が窓口になります)

相続手続きは、内容に応じて複数の専門家が関わることがあります。
当事務所では行政書士が最初の窓口となり、状況を整理したうえで、必要な専門家へ取次・連携を行います。

相続サポートの全体フロー

1.ご相談(行政書士)
 相続人関係・財産内容・お困りごとを整理

2.業務の切り分け・方針決定
 どこまで行政書士で対応できるかを明確化

3.必要に応じて専門家へ取次・連携
 ※無理に業務を進めることはありません


司法書士との連携(登記関係)

  • 不動産の相続登記(名義変更)が必要な場合
  • 相続登記義務化への対応が必要な場合

👉 行政書士が事前に相続関係・書類を整理するため、登記手続きがスムーズに進みます。


税理士との連携(相続税関係)

  • 相続税の申告が必要な場合
  • 不動産評価・相続税額の試算が必要な場合

👉 「申告が必要かどうか分からない」段階から整理し、必要な場合のみ税理士へ取次します。


弁護士との連携(紛争・法的判断)

  • 相続人同士で紛争・対立が生じている場合
  • 相続放棄・限定承認を正式に進める場合
  • 調停・訴訟など法的対応が必要な場合

👉 争いになる前の段階で整理できるケースも多く、早めの相談が有効です。


不動産仲介業者との連携(売却・活用)

  • 相続不動産を売却したい場合
  • 賃貸・管理・活用方法を検討したい場合

👉 名義・権利関係を整えたうえでつなぐため、売却や活用がスムーズに進みます。


当事務所が窓口になるメリット

  • どの専門家に相談すべきか迷わなくて済む
  • 事情説明を何度も繰り返す必要がない
  • 相続全体を俯瞰したサポートが受けられる

相続は「誰に頼むか」よりも、最初にどう整理するかが重要です。
当事務所が全体調整役としてサポートします。



よくあるご質問(相続のNG行動について)

Q1.相続の話し合いは、いつ始めるのがベストですか?

できるだけ早い段階が理想です。四十九日後や各種手続きが落ち着いたタイミングで、「相続人の確認」「財産の把握」だけでも始めることで、後のトラブルを大きく減らせます。決断まで至らなくても、整理から着手することが重要です。

Q2.家族間で合意していれば、簡単なメモ書きでも大丈夫ですか?

いいえ、後々の手続きで問題になる可能性があります。金融機関や不動産の名義変更では、法的に有効な遺産分割協議書が求められます。合意内容は、必ず正式な書面として残すことをおすすめします。

Q3.相続放棄を考えていますが、相談すると費用がかかりますか?

初回相談では、状況整理や判断材料の提示が中心となります。放棄すべきかどうかは個別事情によるため、自己判断は危険です。期限(原則3か月)もあるため、早めに専門家へ相談することで結果的に負担を減らせるケースが多くあります。

行政書士 加藤 昌史事務所