オフィスビルのテナント入替は、
「原状回復して次を入れるだけ」と思われがちですが、
行政手続きの観点では“別物”として扱われるケースが少なくありません。
特に札幌市では、
消防
建築
保健
の各分野で、入替をきっかけに指導が入ることが現実的に起きています。
この記事では、
テナント入替時に必ず確認すべき行政手続きを、
管理会社・オーナー双方の立場から整理します。
1.業種が変わると「用途」が変わる可能性
● 事務所 → 事務所以外
たとえば次のような入替は要注意です。
事務所 → 学習塾
事務所 → クリニック
事務所 → 飲食店
事務所 → 物販・サービス店舗
この場合、
建築基準法上の用途区分が変わる可能性があります。
✔ 用途地域で認められているか
✔ 建築確認(用途変更)が必要か
を事前に確認しないと、
「営業できない」事態に直結します。
2.内装工事=建築確認が不要、とは限らない
テナント入替時には、ほぼ確実に内装工事が入ります。
しかし、
客席を設ける
間仕切りを大きく変更する
避難経路に影響するレイアウト
こうした工事内容によっては、
建築基準法・消防法の再チェックが必要になります。
👉 「原状回復+造作」でも、
図面レベルでの確認が重要です。
3.消防関係はほぼ毎回“再手続き”
● 防火対象物使用開始届
テナントが変わると、原則として
防火対象物使用開始届
の提出が必要になります。
特に札幌市では、
テナント入替=消防確認のタイミングと捉えられがちです。
● 防火管理者・消防計画の見直し
次のような変更がある場合、
テナント人数の増加
不特定多数の出入り
営業時間の変更
防火管理者や消防計画の修正・再届出が必要になることがあります。
4.業種ごとの許可・届出(オーナー側も無関係ではない)
主な例
飲食店 → 飲食店営業許可(保健所)
美容・理容 → 美容所・理容所開設届
クリニック → 医療法関係の届出
学習塾 → 用途制限・近隣対応
これらは基本的にテナント側の申請ですが、
建物の構造・設備が要件を満たさないと不許可になります。
➡ 結果として、
オーナー・管理会社が調整に入るケースが多発します。
5.ビル全体に影響する変更点に注意
テナント入替が原因で、
延床面積の扱いが変わる
不特定多数利用の割合が増える
ビル管法の対象になる
といった、ビル全体の法的区分が変わることもあります。
「1区画だけだから大丈夫」は、
行政では通用しないことがあります。
6.札幌の現場で多いトラブル事例
実際によくあるのが、
✔ 飲食不可のビルに飲食希望テナントが決まってから発覚
✔ 消防検査で過去の未是正事項が掘り起こされる
✔ 許可が下りず、開業延期 → 賃料トラブル
✔ 管理会社・オーナー・テナントの責任分界が不明確
いずれも、
契約前・工事前の確認不足が原因です。
まとめ|テナント入替時は「行政チェック」をルーティン化
オフィスビルのテナント入替は、
行政手続きのチェックを一度挟むだけで、リスクが激減します。
契約前
工事前
開業前
この3段階で確認するのが、実務上もっとも安全です。
📩 テナント入替時の行政チェックはお任せください
札幌市でのオフィスビル運営において、
用途確認
消防・建築の事前チェック
テナント業種別の許認可整理
を、管理実務を理解した行政書士がサポートします。
行政書士 加藤昌史事務所(札幌市厚別区)
「後から止められる前に、先に整える」
それが一番コストのかからない対策です。